先進トカマク運転のためのプラズマ制御に関する研究
TSC(Tokamak Simulation Code)
コード等を用いて、トカマク・プラズマの制御や、Disruption回避に関する研究を行なっています。
- TSCによる先進トカマク解析
TSC (Tokamak Simulation Code)は、軸対称系の電磁流体(MHD)コードです。プラズマの軸対称電磁流体的挙動を模擬出来るのみならず、輸送モデルと組み合わせることで、プラズマの電流/温度分布の時間発展を計算することが出来ます。さらに、このコードではイオンの質量を人為的に大きくとることで、プラズマのMHD的振動を除去し、プラズマの長時間平衡制御の解析に使えるという特徴があります。
- 多層磁気面法を用いたトカマク・プラズマの動的解析
プラズマを電磁流体として扱う場合、トカマクなどの軸対称系におけるプラズマの平衡配位はトーラス型の磁気面/電流面構造をもちます。磁気面とは、磁力線が織りなす布のようなもので、磁場ベクトルはその面に接しています。平衡状態では電流面と磁気面が一致するので、その性質を用いてプラズマを多層の磁気面で近似する計算方法、コードを開発し、プラズマの平衡制御に適用しています。
- トカマクの垂直位置不安定性
トカマク・プラズマを高性能化するためには、断面形状を縦長楕円にする必要があります。縦長にするために、上下からプラズマを引っ張るのですが、そのため、上下方向にプラズマ平衡は不安定となります。このシミュレーションでは、その様子を模擬しています。
- トカマクの電流消失型Disruption
トカマク・プラズマを高性能化すると、その磁気面構造を破壊するような不安定性(テアリング・モード)が生じる場合があります。この不安定性が成長すると、プラズマのエネルギーが急速に失われ(disruption)、温度、電流も急速に低下、減少します。プラズマ電流の急激な減少は、通常の垂直位置不安定性よりも高速な位置不安定性を引き起こします。
H. Tsutsui.
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